同性婚・パートナーシップの
現在と未来
【LGBTニュースを正しく読み解く】

秋の婚活!

こんにちは! だんだんと涼しくなってきましたね。朝晩の肌寒い空気を感じる度、秋が来たんだなあ……と感じます。

秋といえば! Find f主催の秋の婚活パーティ、皆さんは参加されましたか? テーマ別のパーティは初対面の人とも話が弾みやすく、趣味が共有できるパートナーを見つけるにはぴったりですよね。参加された方、ぜひぜひ感想を教えてくださいね!

また、「今度はこんなテーマでやってほしい!」「東京には行けないので⚪︎⚪︎県で開いて欲しい!」など、要望があればFind fのスタッフの方に伝えてみてはいかがでしょうか。利用者の方とスタッフの方、それぞれの声が合わさって、Find fがこれからもっともっと素敵なサイトになっていけばいいなと思っています。皆さんの良い出会いを応援しています!

 

さてさて、良い縁に恵まれて大切なパートナーができると、将来のことを考え始める方も多いのではないでしょうか。ということで、今回のテーマは「同性婚、パートナーシップ」です。

ここ数年、ヨーロッパやアメリカを中心にセクシュアルマイノリティへの理解が進み、同性婚・パートナーシップの制度も少しずつ整ってきました。とはいえ日本を含むアジアではまだまだ理解が浅く、同性婚やパートナーシップについての議論もあまり深められていないのが現状です。

今回のコラムでは、まず世界の同性婚・パートナーシップ制度の状況を見た上で、日本はこれからどうなっていくのか、私たち個人は何を意識していくべきなのかについて、考えていきたいと思います。

 

 

世界の同性婚・パートナーシップの現状

それでは、同性婚・パートナーシップ制度を持つ世界の国々を見てみましょう。

【同性婚が認められる国・地域】
オランダ、ベルギー、スペイン、ノルウェー、スウェーデン、ポルトガル、アイスランド、デンマーク、フランス、南アフリカ、アルゼンチン、カナダ、ニュージーランド、ウルグアイ、イギリス、ブラジル、米国、メキシコ、ルクセンブルク、アイルランド、グリーンランド(デンマーク自治領)、エストニア、コロンビア、フィンランド(2017年より)

【登録パートナーシップなどを持つ国・地域】
フィンランド、グリーンランド、ドイツ、ルクセンブルク、イタリア、サンマリノ、アンドラ、スロベニア、スイス、リヒテンシュタイン、チェコ、アイルランド、コロンビア、ベネズエラ、エクアドル、オーストラリア、イスラエル、ハンガリー、オーストリア、クロアチア、ギリシャ、マン諸島(英王室属領)、ジャージー諸島(英王室属領)、ジブラルタル(英国領)、マルタ、エストニア

同性婚・パートナーシップ制度を持つ国は、人口比率でいえば世界の16.9%、GDP比率では世界の58.5%を占めるそうです。改めて調べてみて、思っていた以上に多くの国が同性婚やパートナーシップ制度を認めていることに驚きました。

参考:Equal Marrige Alliance HP(http://emajapan.org/promssm/世界の同性婚)(参照日:2016年11月14日)

アジアにおける同性婚・パートナーシップ制度は?

上に紹介した国の一覧を見て気になるのは、アジアの国々が入っていないということ。アジアでは文化的背景から従来の家族制度を維持すべきとの声が強く、ヨーロッパに比べて議論が進んでいないのです。

それでもここ最近は同性婚・パートナーシップ制度を希求する声も挙がっています。台湾ではすでに法案が議会に提出されており、台湾の総統である蔡英文氏は10月29日のLGBTパレードに合わせ、同性婚を支持する文書をフェイスブックに掲載しています。

参考:

CNN「台湾で同性婚合法化の機運、年内にも法案 アジア初実現か」
http://www.cnn.co.jp/world/35085307.html(参照日:2016年11月14日)
産経ニュース「台湾・蔡英文総統、同性婚への支持を再表明」
http://www.sankei.com/world/news/161029/wor1610290043-n1.html(参照日:2016年11月14日)

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日本における「結婚」とは

次に日本の結婚について見ていきたいと思います。日本において、結婚(婚姻)は以下のように憲法で定められています。

日本国憲法
第三章 国民の権利及び義務
第二十四条  婚姻は、両性の合意のみに基いて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない。

上記の条文の中には「両性の合意」と書かれています。この「両性」は「一人の男性と一人の女性」を指すものと解釈されているので、日本では同性婚が認められていない、ということになります。

それでは憲法を改正しない限り同性婚は認められないのでしょうか? これに関しては様々な意見がありますが、同性婚支持の立場からは、「憲法改正をしなくても同性婚を認めることはできる」との意見が出ています。

なぜなら、第二十四条の目的は、「男性と女性のカップルにのみ結婚を認める」ことではなく、「男性と女性が一個人として対等に生きる権利があることを示す」ことであるからです。憲法制定当時、女性の地位は現在と比べて遥かに低く、その状況を変える目的でこの条文が定められたのです。

こうした「法の目的」に照らし合わせれば、憲法第二十四条は同性婚の妨げにはならないということになります。同性婚を求める声が大きくなれば、将来的に認められる可能性も低くないのです。

憲法二十四条にまつわる議論については以下のHPが参考になります。

EMA日本(http://emajapan.org/ssmqaa/憲法は、同性婚を禁止しているのではないですか)(参照日2016年11月14日)
特別配偶者法全国ネットワーク パートナー法ネット(http://partnershiplawjapan.org/japan/)(参照日2016年11月14日)

 

 

日本におけるパートナーシップ制度の現状は?

それでは、日本におけるパートナーシップ制度について見ていきたいと思います。パートナーシップに関する条例や要綱は、2016年11月時点では以下の5つがあります。

 

東京都渋谷区「渋谷区パートナーシップ証明書」2015年11月より
東京都世田谷区「世田谷区パートナーシップの宣誓の取り組み」2015年11月より
三重県伊賀市「伊賀市パートナーシップ宣誓制度」2016年4月より
兵庫県宝塚市「宝塚市パートナーシップ宣誓」2016年6月
沖縄県那覇市「那覇市パートナーシップ登録」2016年7月より

 

全て「パートナーシップ」に関する条例・要綱ですが、「申請できる人」「必要書類」「費用」など、内容はそれぞれ異なります。

例えば渋谷区の「渋谷区パートナーシップ証明書」は必要書類として求められる「公式証書」の作成に数万円の費用がかかり、経済的負担は大きいと言えます。

一方、世田谷区の「世田谷区パートナーシップ宣誓の取り組み」は宣誓書への記入のみとなるので、書類を揃えるために費用がかかることはありません。

各条例・要綱の違いや公式証書作成にかかる費用等については以下のHPが参考になります。

Girrls∞Luv!「何が違うの?比べてみました〈同性パートナーシップ制度〉」http://girrlsluv.com/samesex-domesticpartner/(参照日2016年11月14日)
成年後見事務所「渋谷区の同性パートナーシップ証明にかかる費用はいくら?」http://www.houteikouken.jp/2016/02/14/渋谷区の同姓パートナーシップ証明にかかる費用はいくら/ (参照日2016年11月14日)

 

 

パートナーシップに法的拘束力はない

パートナーシップ制度を利用することによって、同性のカップルが二人で家を借りることが容易になったり、携帯電話の家族割引が適用されたりと、これまで男女のカップルに限られていたことが同性同士でもできるようになります。

ただしここで注意しなければならないのは、どの自治体の条例・要綱も、法的拘束力はないということです。「同性カップルの同棲を認めるか」「同棲カップルに家族割を適用するか」はあくまで各企業の方針に従って決められることなのです。もちろん、何も証明するものがない状態よりは、パートナーシップの証明書や宣誓書を提示したほうが理解は得やすくなります。この現状を踏まえた上で、これからどのような制度を求めていくべきなのか、考えていかなければいけませんね。

 

 

結婚の目的は?

さて、以上のような日本の結婚制度およびパートナーシップ制度を踏まえた上で、みなさんにもう一度考えて欲しいことがあります。
あなたは結婚したいですか? したくないですか?
また、それはなぜですか?

結婚には色々な側面があり、同じように結婚を望む人がいてもその理由は様々です。「一緒に暮らしたい」「結婚式を挙げたい」「世間の人に認めて欲しい」「子供を持ちたい」「将来の約束をしたい」……今挙げたような理由は、婚姻関係を結ばなくても実現が可能であると言えます。

それでは結婚しなければ認められない権利とは一体なんでしょうか。
よく挙げられるのは、財産の相続、扶養制度の利用、病院における緊急時の面会の許可といったものです。

こうした経済面や緊急時の対応といった面では、異性カップルと比べ、結婚が認められていない同性カップルの権利は大きく制限されていると言えます(厳密に言えば、養子縁組の制度を利用すればこれらの権利を得ることができます。)。

同性間のパートナーシップを法的に保障するしくみが存在しないことに伴う問題については以下のHPが参考になります。
特別配偶者法全国ネットワーク パートナー法ネットhttp://partnershiplawjapan.org/japan/life(参照日2016年11月14日)
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同性婚に対する懸念

私はいつか同性婚が認められるようになって欲しいと願っています。しかしその一方で、同性婚が認められることで、「同性愛者も一定の年齢になったら結婚すべきだ」という考え方や、「結婚している人が結婚していない人を差別する」といった新たな価値観が生まれてしまうのではないかと懸念しています。

結婚制度が整ったとしても、それを利用するかどうかは個人の自由です。結婚という道を選択しないカップルがいてもいいのです。大切なのは、同性愛者にも異性愛者と同じ権利が認められ、その上で、異性愛者も同性愛者も、制度を利用するかどうかを自由に選択できる環境を整えるということだと思います。

結婚する、しないの選択が自由にでき、どのような選択をした人も尊重するような社会を作ること。
そのために今私たちができるのは、自分が将来どのような人生を歩みたいのかをじっくりと見つめ直し、必要な制度を求めていくことではないでしょうか。

 

 

それぞれが描く「理想の社会」へ

このコラムの第一回でも触れましたが、皆さんにとっての「理想の社会」とはどのようなものでしょうか。私の理想は「一人一人が自分らしく生きられる社会」であり、結婚制度もパートナーシップ制度もそのためにあるべきだと思っています。

「理想の社会」というと、テーマがあまりに大きく漠然としていますが、一人一人の行動が未来の社会につながっているということを意識して、ぜひ考えてみてくださいね。

今回もお読みいただきありがとうございました!
寒さが増していますが皆様どうぞご自愛ください。
それではまた!gatag-00013197

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