オーランド銃乱射事件から学ぶこと--ヘイトクライムとしての報道
【LGBTニュースを正しく読み解く】

オーランド銃乱射事件とは

こんにちは、hanaです! 7月後半から本格的に暑くなってきましたが、いかがお過ごしでしょうか? 私はふだん電車で通勤しているのですが、最寄り駅から会社まで、たった10分歩くだけでへとへとになってしまいます。みなさんも水分をたくさん取って、熱中症には気をつけてくださいね!

 

それではさっそくニュースを見ていきたいと思います。今回取り上げるのは、6月にアメリカのフロリダ州オーランドで起こった「オーランド銃乱射事件」です。

【6月12日未明、アメリカ合衆国フロリダ州オーランドのゲイナイトクラブで男が銃を乱射し、49人が死亡、53人が負傷。容疑者の男は客を人質に立てこもったが、突入した警察との銃撃戦の末に死亡した。】

以上が事件の概要です。
この事件は多くのメディアで報道されたので、知っている人も多いと思います。

 

私がニュースを見て気付いたのは、メディアによって事件の取り上げ方が大きく異なるということ。大まかに分けると次の三つの取り上げ方がありました。

①アメリカの銃規制問題に言及したもの
②IS(イスラム国)との関連を指摘したもの
③LGBTに対するヘイトクライムとして捉えたもの

このように様々な要素が複雑に絡み合うオーランド銃乱射事件ですが、このコラムでは③の側面について考えていきたいと思います。

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「ヘイトクライム」としてのオーランド銃乱射事件

「ヘイトクライム」とは、「宗教・人種・セクシュアリティなど特定の属性に対する憎悪や偏見から起こる犯罪」のこと。今回の事件はゲイナイトクラブ「Pulse」を狙った犯行であったことから、多くのメディアが「ゲイ(LGBT)に対するヘイトクライム」として報道しました。

もちろんヘイトクライムであることは疑いようがないのですが、「ヘイトクライム」として報道することには、良い面だけでなく悪い面も存在するのです…。

 

ヘイトクライム報道のメリットとデメリット

メリットとしては、LGBTの置かれた状況を世界の人に知ってもらえることが挙げられます。LGBTの人々は日常的に、マイノリティとして憎悪の対象となる危険にさらされています。こうした状況を知ってもらうことで、味方を増やすこともできるのです。

一方で、以下のようなデメリットも存在します。

・別のゲイクラブに模倣犯が現れる可能性がある
・LGBTのクラブの規制に繋がる
・マイノリティの特殊な事件として記憶されてしまう危険性がある

 

特に注意しなければならないのは、三つ目の点です。

「LGBTの事件」として報道されることで「LGBTって危ないんだ」「自分には関係ない事件だ」と思われてしまう可能性があります。また、もともとLGBTに良い感情を抱いていない人々の中には、「社会的に許されない人達なのだから事件が起こって当然だ」と解釈する人もいるかもしれません。

こうしたデメリットがある中で、私たちはこの事件をどのように捉えればよいのでしょうか。
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それでも声を挙げたい--オーランド銃乱射事件はヘイトクライムである!

このような状況の中でも、私はあえて「オーランド銃乱射事件はヘイトクライムである」と言う必要があると思っています。なぜなら、この先LGBTに対するヘイトクライムを起こさないためには、「私たちは泣き寝入りしない」という姿勢を見せる必要があるから。

マイノリティを狙う加害者の心には、「マイノリティだから攻撃されて当然だ」「マイノリティには力がないから反抗できないだろう」という気持ちが少なからずあります。これに対抗するには、「少数派であっても堂々と生きる権利がある」「ヘイトに屈しない」という態度を示し続けるしかないのです…!

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事件直後、インターネット上で、「#TwoMenKissing」というハッシュタグを付けて男性同士のキスの写真をアップしよう、という動きがありました。「ヘイトに屈しない」という姿勢をはっきりと示した行為だと言えます。

http://www.gaystarnews.com/article/twomenkissing-social-media-beautiful/#gs.null

日本でも、ゲイバー・レズビアンバーが多くある新宿二丁目で、犠牲者の追悼集会が行われました。LGBTの権利向上を訴える団体「ストーンウォール・ジャパン」が主催し、約150人が参加しています。

http://www.huffingtonpost.jp/2016/06/14/shinjuku-candle_n_10451772.html

 

そのほか世界中の多くの著名人が、この事件をヘイトクライムとして受け止め、コメントを出しています。

政治家のヒラリー・クリントン氏はFacebookで、「これは(テロの行為であるだけでなく)ヘイトの行為でもあります。【中略】アメリカでは、ヘイトが許される余地は一切ありません。」と述べました。

https://www.facebook.com/hillaryclinton/posts/1165058356884025

また女優のエレン・ペイジ氏(映画『JUNO』の主演女優さんです)はTwitter上で、「私たちのコミュニティはとても大きな損害を受けました。私たちはこれまで以上に団結しなければいけません。」と語っています。彼女は2014年に同性愛者であることをカミングアウトしています。LGBTコミュニティの一員として、ヘイトに屈しない姿勢を示しているのです。

 

ここに紹介したものはごく一部ですが、関心のある方はぜひリンク先のページも見てみてくださいね。

 

オーランド銃乱射事件の報道から学ぶこと

日本に住む人々にとっては遠い世界の話にも思えるこの事件ですが、「ヘイトに屈しない」というのは、私たちの日常においても大切なことなのではないでしょうか。小さな差別を見過ごさず、声を挙げ続けることが、自分にとって生きやすい環境を作り、同じマイノリティの人達の生きやすさにも繋がる。私はそう信じています!

 

今回は、堅苦しい内容になってしまいましたが、一緒に考えていただけたでしょうか。次はもう少し明るい話題を取り上げたいと思います。それでは、次回もよろしくお願いします!

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